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Keysight InfiniiVisionオシロスコープ
ポータブルな高精度で、見逃していたものが見える
キーサイトの新世代InfiniiVisionオシロスコープ、 HD3シリーズは、UXRシリーズ オシロスコープの高性能テクノロジーを活用して開発されており、ポータブルな形状でありながら高い精度を実現しました。
HD3の革新的なアーキテクチャ（14ビットのカスタムADCと低ノイズフロントエンドなど）により、高い垂直軸確度で電子回路におけるあらゆる信号を解析できます。これにより、可能な限り最も正確な測定が可能になり、信号波形を最もリアルに把握することができます。
内蔵のチャネル別帯域幅フィルターを用いれば分解能が最大16ビットまで向上し、さらに高い確度（5倍向上）も実現できます。1 GHzまでのフル帯域幅を使用する場合には、 500 µV/divまでズームできるので、全帯域幅できわめて高い確度を得ることが可能です。
カスタムテクノロジーで、見逃していたものが見える
HD3シリーズは、オシロスコープに特化して最適化されたカスタムコンポーネントを使用しています。キーサイトの研究開発チームは、新しい14ビットADC、完全に新しいASIC、その他のサポートコンポーネント、および信号経路のまったく新しいアーキテクチャーを設計しました。キーサイトは、これらのコンポーネントについては、市販の部品を使用するのではなく、独自にオシロスコープ専用に設計しているので、ハードウェアはより高速かつ効率的に動作します。
大容量メモリも、このような新しいアーキテクチャーの一部で、専用のメモリチップ（100 Mポイント）が各チャネルに組み込まれています。そのため、チャネル間のインターリーブは必要ありません。4つのチャネルすべてをオンにしても、各チャネルで最大のメモリとサンプリングレートが得られます。
HD3は、当社の新しいカスタムASIC（MegaZoom 5）により、ゾーントリガ、シリアルデコード、マスクテストなどのハードウェアベース機能を備えています。
また、カスタムハードウェアにより、フォルトハンター・ソフトウェア・アプリケーションのような新しいカスタムソフトウェアの開発も可能になりました。例えばフォルトハンターは、実行するだけで、グリッチのような信号のあらゆるエラーを検出できます。
多彩な機能で、見逃していたものが見える
InfiniiVisionのユーザーインタフェースがより柔軟になったことで、これまで以上に深い解析が可能になりました。
高性能オシロスコープのハードウェアを活用するだけでなく、より高度なInfiniiumのユーザーインタフェース機能も、新しいInfiniiVisionのユーザーインタフェースに追加しました。多くのメニューとユーザーカスタマイズ機能を使用 して、厳密なテスト要件に合わせて、オシロスコープを柔軟に設定できます。カスタムグリッド表示、お気に入りバー、自動アクションを使用すれば、特性を詳しく解析して結果を短時間で簡単に表示することができます。
すべてのモデルは、ライセンスアップグレードを使用して帯域幅やメモリを即時アップグレードすることが可能です。アップグレードのために工場に返送する必要はありません。通常数十万円かかる以下の機能も、すべてのモデルにすでに標準搭載されています。
- 周波数応答解析
- フォルトハンター機能
- ゾーントリガ
- セグメント・メモリ
- MSO
- マスクテスト
- ヒストグラム
- FFTなど
革新的なカスタムASIC：MegaZoom 5
従来、CPUプロセッシングは、オシロスコープの波形更新速度や高速表示を行う際のボトルネックでした。これは、他社のオシロスコープでも同様です。CPUが、補間、ロジックチャネルのプロット、シリアルバスのデコード、測定値などを処理する場合、これらの機能がオンになると、波形更新速度、メモリ、サンプリングレートが大幅に低下します。
InfiniiVision HD3シリーズは、まったく新しいMegaZoom 5 ASICを搭載しています。これは、以前のInfiniiVisionオシロスコープのMegaZoom 4と同じアーキテクチャーやコンポーネントを一切使用せず、新規に構築されたものです。この新しいカスタムASICにより、HD3オシロスコープは、CPUでのソフトウェア処理ではなく、ハードウェアで処理を実行できます。このような機能をハードウェアで実行することで、HD3はCPUでの処理を最小限に抑えています。
MegaZoomは、ハードウェア・シリアル・デコーダー、ハードウェア・マスク/リミットテスト機能の処理、アナログ／デジタルデータのディスプレイへの直接プロット、GUI操作のサポートを実行します。また、WaveGenファンクション／任意波形発生器などの追加の測定器機能もサポートしています。
MegaZoom 5によって可能になった新機能と、それを支えるアーキテクチャーの組み合わせにより、HD3シリーズは、電子回路の信号波形を最もリアルに表示します。
フォルトハンターソフトウェア
フォルトハンターは、デジタルシステムデバッグの革新的なエキスパートシステムです。ユーザー定義可能なクライテリアに照らし合わせて信号の特性を自動的に評価し、エラーを素早く検出・保存してデバッグに役立てることができます。テスト時間は、数分から2日間まで柔軟に設定することが可能です。テスト中のデバイスを金曜日の午後にセットアップしておけば、月曜日の朝には、数十億回ものテストが完了し、すべてのテストレポートを確認することができます。
HD3シリーズの仕様の概要
| 帯域幅※1（－3 dB） | 200 MHz | 350 MHz | 500 MHz | 1 GHz |
|---|---|---|---|---|
| 立ち上がり時間の計算値（10～90 %） | ≤2.0 ns | ≤1.3 ns | ≤900 ps | ≤450 ps |
| 最大サンプリングレート | 3.2 GSa/s（1チャネルあたり） | |||
| 最大メモリ長 | 100 Mポイント（1チャネルあたり） | |||
| ディスプレイのサイズとタイプ | 10.1インチ静電容量方式タッチジェスチャー対応ディスプレイ | |||
| 最大波形更新速度 | 妥協のない>1,300,000波形／秒 | |||
※1 保証されている仕様を表します。その他はすべて代表値です。仕様は、30分間のウォームアップ後、ファームウェア校正温度から±10 ℃以内で有効です
